アプローチ
富山からはJRで大阪へ。カモメ埠頭からフェリーで宮崎へ。JRを乗り継ぎ、鹿児島。鹿児島からロケットという空中翼船で屋久島。ロケットはがら空き状態。いつものように海楽園のキャンプ場に行き、隅にテント。わいわいらんどで巻き寿司、餃子、トビウオ、ほうれん草を買う。トビウオは塩こしょうをして片栗粉を付けてムニエル。ほうれん草はすべてスープに入れた。
1日目
朝、6時前まで11時間以上寝た。コーヒーとパンで朝食。一晩中風雨。本来はもう一泊したいが、明日は晴れる予定。雨宿りをして7時45分に出発。しかし、バス停が思ったより遠い。1Km程度、23キロを担いでジョッキングしてしまった。疲れた。それなのにバスは遅れて8時11分着。同乗者は一名のみ。
8時40分、白谷層雲峡、少し雨が弱くなった。入り口で協力金300円を払う。何時ものように感じの悪いおばさんだ。登山届けを嫌々書くと、下山届けも必要だという。交番に届けることになっているそうだ。初耳。
原生歩道から白谷小屋10時40分。トイレに紙もあった。10時45分、出発。11時半、辻峠。パンを食べて11時45分出発。雨が上がった。ガイド付きの人が多い。12時20分、荒川歩道と合流。高塚小屋までは3時間半程度。4時頃到着の予定。13時40分、大株歩道入り口。15時36分、縄文杉。良い雰囲気で写真をたくさん写す。
16時半、休憩所にテント設営。水は少し下って浄水器で4リッター確保。夕食はビーフジャーキーと野菜と高野豆腐のうま煮。お豆さん。
2日目
5時半に起きる。パン、マンゴー、コーヒー、チーズの朝食。少し頭痛がしたのでロキソニンをのむ。気温0度。7時20分出発。8時30分、新高塚小屋。8時45分出発、気温マイナス2度。9時45分、第二展望台、気温マイナス5度。10時40分、平石。ロープのかかった岩の場所、氷結していて、アイゼンを付ける。
宮浦岳には登らず、三叉路から少し入りパンで昼食。顔にマスクをした大学生がふらふらと歩いていく。鹿の沢小屋で二泊の予定という。12時10分出発。永田岳登り口に良いテント場あり、歩く気をなくす。13時テント設営。水4リッターを確保。コーヒータイムとして、文庫本を読み、少し眠る。
15時半過ぎ、天候が回復、青空になった。急遽、永田岳に登ることにした。カメラだけ持って速攻。15分で山頂。パノラマ写真も写す。16時45分、テントに戻る。17時、飯炊き開始。ビーフジャーキー入りご飯と高菜の炒め物。スープに高野豆腐を入れた。うまかった。
PowerFilmも良好。充電も速いし、携帯への充電も問題なし。昇圧回路の設計が良いようだ。18時40分、寝る支度。テント内はすでにマイナス5度。0時50分、テント内マイナス8度、午前2時半、テント内マイナス11度。マットはダウンマットレスだし、シュラフはマーマットのヘリウムEQだし、ほかほか。大学生は鹿の沢小屋で震えているだろうな。
3日目
5時半に起きる。気温はマイナス8度。寝ている間は寒さを感じなかった。パン、チーズ、コーヒー、マンゴーの朝食。7時出発。雲が早くから沸いている。8時10分、宮浦岳山頂。幸い永田岳はきれいに見える。のんびりと記念撮影を繰り返す。
男3人組がやってきた。一人は「先生」と呼ばれていた。太めの人。超広角ズーム付きのニコンを持ってた。3キロくらいの重さ。いろいろ撮してもらったが、超広角はゆがみが出て、良い写真は無かった。自分で撮した物を少しトリミングした物が最上。
8時35分出発、10時10分、投石岩屋。10時43分、黒味岳分岐。三人登っていたが、すでにガスがびっしり。登っても何も見えないと思うが、どうして登るんだろう。10時50分、花之江河。昼食とする。ガスの晴れ間を撮す。外人が一人来た。
11時40分出発。イギリス人とは英語でしゃべる。どうした訳か、英語は自然に出てくる。ここは安全なルートだが、外れると危ないよ。何人も死んでいるというとびっくりしていた。帰りのバスの時刻も知っていたので安心した。
ずっと気温は0度。13時50分、淀川登山口。トイレ、水あり。しかし、明日、雨になると鯛の川が渡れないので、先に進むことにした。14時出発。道は最初良かったが、だんだん、悪くなる。乃木(のんき)岳の分岐で休憩。15時36分。外人のカップルがあがってきた。口も効かない。ちょっと長いコースだし、小屋に着く頃には暗くなるから焦っていたのだろう。
16時40分、鯛の川を渡る。水の勢いは強い。少しジャンプしないと越せない。渡った所で寝場所を探す。少し、斜めだが、木の根元が比較的よさそうなのでテント設営。道に流れてたまっていた水を浄水器で濾して4リッター確保。17時50分、飯炊き開始。昨日と同じ炒めご飯にする。これがうまい。
4日目
5時50分に起きる。天気予報では晴れのはずが雨。まあ、屋久島だから。7時40分、出発。8時20分に峠と思ったら、8時40分、もう一つ峠。ふたこぶになっていた。これでコースタイムの二倍。先が思いやられる。
9時半、スリップしたので休憩。まだ標高は1000メータ弱。10時半、男一人、あがってきた。800メーター地点。倒木が多く、川の所で30分ほどテープを探したという。ここまで蛇の口ハイキングコースとの分岐点から2時間かかった、昭文社の地図のコース・タイムはめちゃくちゃという。そうなんだよね。歩いていない所は適当に書いてある。川はOK、渡った所にキャンプ適地があると教える。
なるほど、倒木地帯で赤テープを見失う。しかし、GPSで道の方角は分かるので、そちらに少し移動すると、テープと道を発見。GPSがあると、やっぱり良いね。迷わないのでストレスがない。
11時40分頃、ハイキングコースの吾妻屋に到着、コーヒーとパンで昼食。カップルが来た。蛇の口滝を見学してきて昼食という。コーヒーもなく昼飯なんて。コーヒーパックを与え、ガスセットを貸す。山のベテランに見えて喜んでくれた。
こちらは蛇の口滝の写真撮影に出発。相変わらずひどい道。写真撮影して13時15分に吾妻屋。お礼なのか、たんかんが一つおいてあった。ありがたくいただく。13時20分過ぎ、下山開始。
15時尾之間温泉に到着。相変わらず、無愛想なおじいさんがいる。しかし、湯の質は最高、値段は200円とこれも最高。ゆっくりとアカを落とす。15時45分にバスがあり、16時40分に海楽園のテント場に戻り、テント設営。東京のワンゲルがテントを二張り。テントは遠くに張り、寝る時は耳栓をした。夕食は500円のチキンフライ弁当を買ってきて、暖めて前菜とした。それから、餃子20個、ステーキ三枚、スープ、たんかん5個を食ってしまう。
そういえばスーパーに前歯が欠けた(乳歯が抜けた)女の子がいて
「おじさん、英語しゃべれる?」と話しかけてくる。
「しゃべれるよ」
「じゃあ、しゃべってみて」
「外人にしかしゃべらないよ」
「恥ずかしいんでしょう」
「おじさん、英語しゃべれる?」と話しかけてくる。
「しゃべれるよ」
「じゃあ、しゃべってみて」
「外人にしかしゃべらないよ」
「恥ずかしいんでしょう」
カンの鋭い、面倒なガキだ。さっさと逃げたね。二十歳くらいのきれいな女の子なら、もう少し話しただろうが。いやはや、まいった。獲得済みの英語脳を読み取ったのかもしれない。恐るべし。
エピローグ
もちろん、下山届けは出していない。屋久島の警察からも連絡がない。つまり、クロスチェックはしていないよね。そんな面倒なこと、だれがやるかよ。