2017年11月4日土曜日

JMT Northbound 2017 (1) --- Horseshoe Meadow からBishopへ


昨年のJMTは一部を雑誌に書くかもしれないので放置。今年のJMTも、いろいろ忙しかったので、放置していた。いくつか重要な出来事があったので、防備録として記述しておく。

全部の写真はここ

今年は30年ぶりの大雪で、河川の増水が心配だった。アメリカ人は続々とJMTをキャンセルしていた。ただ、7月下旬なので、用心すれば大丈夫と判断した。渡渉しない迂回ルートの地図も持参した。
 LAXへ出発、到着は7/16、知人にREI経由でホテルに連れて行ってもらった。宿はUnion Station近くのMetro Plaza Hotel. 夕食を食べに遠くまで行く気になれず、傍の屋台ですます。このホテルは、朝食も良く、正解だった。

7/18
Metrolink(シニア割引)でLancaster, LancasterからESTAバスでLone Pineへ移動。今年は、JMTの後、Sonora Pass からDonner Passを歩く予定だったが、訪問予定のTedがいきなりunfriendしてきて、交信不能になる。しばらく考えて、JMTからの延長予定を止めて、Reno-LAXの飛行機をキャンセル、LAXからの帰りの飛行機の日時を変更した。この時、モリタ・リカさんがキングスキャニオンで8日から行方不明。Tedは日本人ハイカーに限定したトレイルエンジェルをしていた。10日間行方不明なら絶望的である。彼はモリタ・リカさんを送り出していたので、パニックに陥ったのだろう。彼女の遺体が発見されたのが24日だった。Tedはfacebookの日本のPCT/JMTグループのアドミニストレーターだった。私がunfriendされた時、このグループも消滅していた。

7/19
KurtのシャトルでHorseshoe Meadowへ行く。客は自分一人だけ。昨年は6人いたのに、大違い。料金を75ドルにまけてくれた。何かあれば連絡しろと心配してくれた。inReachで連絡すると答えた。ここは既に標高3,000meter。高度順化のため、ごろごろする。太陽が当たると暑いので、時々、テントを移動させる。夕食はステーキと野菜の煮物とパン。

Horseshoe Meadow

7/20
8時頃出発、バックパックは33kgくらい(秤を持って行った)。11:30 Cottonwood Pass, 雪はあったが、トレイルは現れていた。Passの北の木陰でlunch、水もある。12:20 水1L として出発、3:00 昨年のキャンプ地、水1Lにする。5時頃、疲れてきて、沼の外れにテント設営。5:30。高度のせいか、疲れた。Rock Creekまでは、まだ2時間以上かかる。

7/21
7:40 出発、バックパックは30kg。Rock Creek、渡る場所がない。迷っているとハイカーが来て、200メーターばかり上流と教えてくれる。木が二本倒れていて、ちょうどよい橋になっていた。これから登りになるが、アメリカ人ハイカーに出会う度に渡渉点を教えた。WA0760の小川でlunch。昨年はほぼ水がなかった。昔、会ったHirayさんと会う。後で気づいただけ。Tyndall Creekは危険で渡るなと言われた。予習してきた回避地図を見せた。5時過ぎにCrabtree meadowに到着。川はしっかり増水していて、膝までの渡渉。休憩した後、上流のranger station近くまで行くことにした。少し手前に良い場所CS0767があったのでテント設営。わき水もあった。

7/22
Mt.Whitney往復なので、ベアキャニスターに入りきらない食料は木に吊す。真面目に6:20出発、歩くスピードが遅いので、Mt.Whitney trailが11:30、13:40 Mt.Whitney.雪はあったが、雪のない部分にトレイルが付けられていた。分岐に戻ったのは15:30、テント着は7:00。幸い、天気が良かったが、この後は雷も多かった。やはりGuitar Lake からの往復がよい。そのためには、もう一日、必要。

Mt.Whitneyから

7/23
8:00出発。Wallace Creekは激流だったが、木の枝を掴みながら渡渉した。これは失敗。クロスカントリーは簡単なので回避すれば良かった。11:00 lunch, 11:30 出発。Kyleという若者と会う。Tyndall Creek。渡らずに上流へ進む。3つの小川が合流している場所を渡ったが、これも激流だった。もっと上流に進むべきだった。渡って平らな所にテント設営。5:00。6:00に雹が降る。


upper Tyndall Creek 


7/24
雹はかなり降ったが、朝には消えた。5:30起き、7:15出発。12:15 Forester Pass 天気は下り坂、lunchをとり、クランポンを付けて下る。雨と雷。雪渓は大きかったが、トレースがあり、傾斜も緩い。14:30 雷が近く、少し低い場所で避難、休憩。その後、雨が酷くなる。森林地帯に下り、渡渉があった。木は倒れていたが、危なくて渡れない。下りた時に体勢を崩し、ずぶ濡れになる。通常の場所を渡渉しなおし。Bubbs Creek近くの小高い丘でテント設営。わき水あり。

Forester Passから北。

7/25
7:45出発、11:00 昨年と同じ、Charlot lake への分岐の登りでlunch. 分岐は水没。湖になっていた。Glen Pass の手前から雪で、クランポンを装着。下りも数百メーター雪が付いていた。クランポン無しでは少し危ない。短時間のみアイスアックスを取り出す。Rae Lakesへの渡渉は太ももまででびっくり。テントサイトはしっかりと良い場所を選んだ。

North of Glen Pass

Campsite of Rae Lakes

7/26
7:30出発、Ranger stationへの分岐にArrowhead Lakeの上流で渡渉せよと張り紙があったので、手前で渡渉。ただ、膝くらいまで水深はあった。クロスカントリーは簡単で、Arrowhead Lakeの西からFin Domeを撮せた。距離を伸ばし、Twin Lakeの丘の上でテント設営。この日、太陽電池パネルが壊れ、反応せず。ゴミとなった。

Fin Dome

7/27
7:45出発、11:30 Pinchot Pass. 雪が切れ切れに付いていて、ルート選択に迷った。頂上直下が急勾配の雪。ハイカーにアイスアックスを使ったかのような写真を撮って貰った。今年はアイスアックスを持っている人が多かった。下りでKyleと会う。South Forkの渡渉点を見ると、渡れるはずがない状態。立て札があり、2-3 mileは東岸を歩けとあった。


South ForkのFording Point

東岸にはトレイルらしいトレースがあった。数キロ上流に丸太が倒れていて渡渉できそうだった。個人的想像では、モリタ・リカさんはこの辺りで丸太から上流側に落ちて、水流に閉じ込められたと思った。下流側に落ちれば流されるだけだが、上流側に落ちると、水面下に木の枝があり、下流に流されず、水中に閉じ込められる。30分くらいでトレースは消えた。ほとんどのハイカーは我慢できず、途中で渡渉したことが分かる。モリタ・リカさんも同じだろう。GPSがあれば、安心してクロスカントリーできる。2時間半かかったが、足を濡らさず、キングスリバーの上流でJMTに合流、昨年と同様の場所にテントを設営した。

Upper Basin

7/28
7:20出発、細い川だが、幅が1meter以上あるので越えられない。1時間ほど上流へクロスカントリーし、幅が狭い場所を見つけたのでジャンプした。着地の時、左脹ら脛に激痛。筋断裂らしい。歩かないと困るのでロキソニンを飲んだ。10:40 バックパックの支柱が折れた。調整しすぎで何度も曲げたからだろう。11:00 Mather Pass。下りも雪がかなり多い。休憩していると、Kyleと三度目。一応は歩けるが、ペースは上がらない。Le Conte Canyonとの合流点から2kmばかりでテント設営。

Mather Pass

7/29
7:40出発。足が猛烈に痛い。これ以上傷めると拙いので鎮痛剤は飲まない。スローペースで進み、9:40 Le Conte Ranger Station. 登りが遅く、なかなかDusy Basinに着かない。Bishop Passに辿り着いたのは、午後3時。下りは飛ばせるので、猛烈なスピードで歩く。しかし、今日、ヒッチハイクでBishopまで行くのは難しいので、South Lake 手前の小川の傍にテント設営。

Dusy Basin 紫外線で目をやられたので、眼鏡の上下にテープを貼った。

Bishop Pass 近くからのDusy Basin

7/30
のんびり2時間ほど歩いて、South Lakeからのバスに乗り、千恵子の待つBishopへ。inReachで連絡済みで、モーテルの滞在期間を3日延ばした。

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